【潜伏の兵法】第2回:宝くじ以下の期待値 ―― 人事評価という名の「お祈り投資」
「宝くじは『愚か者に課された税金』である」
投資の世界ではよく聞かれる言葉だ。還元率が約46%と極めて低く、期待値がマイナスのギャンブルに大金を投じるのは合理的ではない、という主張だ。
だが、冷静に計算してみてほしい。我々サラリーマンが日々心血を注いでいる「人事評価レース」という名のギャンブルは、果たして宝くじよりもマシだと言えるだろうか?
1. 【比較表】ギャンブル・投資・人事評価の真実
確率論という視点から、主要なギャンブル・投資と「人事評価」のスペックを比較したのが以下の表だ。
| 対象 | 還元率(戻り) | 控除率(親の取り分) | 資本(賭け金) | リスクの正体 |
| 株式投資・FX | 約99%〜 | 手数料のみ | 余剰資金 | 市場変動リスク |
| 競馬・競艇 | 約75% | 約25% | 余剰資金 | 娯楽としてのテラ銭 |
| 宝くじ | 約46% | 約54% | 余剰資金 | 公共事業への寄付 |
| 人事評価(A狙い) | 計測不能(激低) | 90%超(推定) | 黄金時間と健康 | 決定権が他人の主観にある |
この表が示す残酷な結論はこうだ。人事評価は、公営ギャンブル以上に「親(会社)」が有利な設定になっており、我々が投じているのはお金ではなく、二度と買い戻せない「命(時間)」である。
2. 「社外の専門家」が「社内のブチョー」に負ける怪奇現象
なぜ人事評価の還元率はこれほど低いのか。それは「配当の決定権が、主観にまみれた上長に握られているから」である。
私はかつて、社外の専門家組織に身を置き、実務に関する論文を執筆した。その成果は業界内でも一定の評価を得て、論文として掲載されるに至った。客観的に見れば、会社の看板を背負って市場価値を高める「大金星」のはずだ。
しかし、社内での評価は「標準以下」だった。理由は単純だ。当時のブチョーとの折り合いが悪かった、ただそれだけである。
どれほど精緻な分析を行い、社外で実績を積もうとも、評価者が「気に入らない」と言えば配当はゼロになる。自分がコントロールできない変数に人生の全リソースを張る行為を、投資の世界では「投資」とは呼ばない。それは単なる「お祈り」である。
3. 期待値マイナスの台から「損切り」して降りる
もしあなたが今、100の労力を投じてA評価を勝ち取ろうとしているなら、一度立ち止まって考えてほしい。
その評価を得るために失っている「30代・40代の黄金時間」は、将来的にどれほどの利息を生むだろうか? 会社を辞めた瞬間に無価値になる「ブチョーの覚え」を稼ぐために、命という名のチケットを浪費していないだろうか。
私は、このギャンブルの期待値がマイナスであると計算し、早期に「損切り」を決断した。低評価を甘んじて受け、期待値の低い台から降りた瞬間、手元には膨大な「自由時間」というキャッシュが残ったのだ。
🛠️ 「期待値マイナスの台」から降りた後の次の投資先
会社の中の上長という「たった一人の主観」に人生を賭けるギャンブル(お祈り投資)を損切りしたなら、次はそのエネルギーを「客観的な市場価値」へと正しく再投資すべきです。
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※「社外の専門家」として積み上げた本当の実績を、社内のブチョーは理解できなくても、市場(マーケット)は決して見逃しません。あなたのプロとしての価値を「年収」という冷徹な数字で最大化してくれる外の世界へ、いつでも亡命できるカードを1枚握っておいてください。
また、不条理なゲームの台から降り、個人としてリアルワールドをサバイブするための「冷徹な知見」を脳に同期させておくことも忘れないでください。
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